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2011年12月28日 (水)

湯の丸 百体観音 第72番「千手観音」

本日の「湯の丸百体観音」は、第72番「千手観音」です。

昨日に引き続き、日本を代表する国宝級の「千手観音」は、京都三十三間堂の「千手観音」が有名です。左右千体の観音さまを脇侍とした最強の「千手観音」でしょうね。

その三十三間堂の棟木には柳の木が使われているそうですが、その柳の木にまつわる物語がいろいろあるので紹介します。

昔、熊野の楊枝の里に暮らす平太郎と母がおりました。
ある日、狩りに来た武士の放った鷹が柳の高い枝に足緒をからめて動けなくなってしまった。武士は、家来に命じて助けようとしたが、その柳の木は あまりにも高く、誰にも登ることができない。武士は、その柳の木を切り倒してしまうよう家来に命じた。
そんなとき、平太郎がそこを通りかかった。平太郎は武士から弓矢を借りると、鷹の足緒のからまった枝めがけて矢を放った。矢は枝にからまっている足緒に見事、命中。鷹は無事に柳の枝から逃れることができ、柳の木も倒されずに済んだ。

その数日後、平太郎は柳の巨樹の下で一人の美しい娘に出会う。娘の名はお柳。やがて二人は夫婦となる。二人の間には男の子が生まれ、緑丸(みどりまる)と名付けられる。平太郎は、美しい妻と愛らしい子、そして老母との4人で、貧しいけれども、幸せな日々を送った。
それから何年かのちのこと。後白河法皇の発願で京に三十三間堂を建てることになり、その棟木に楊枝の里の柳の巨樹が使われることになった。
柳の木が切られる当日の早朝、夜が白みはじめたころ、お柳は、突然の激痛を訴えた。

お柳は、平太郎に命を救われたその柳の巨樹の精であったのだ。
お柳は、我が身に打ち込まれる斧の激痛に、よろめきながら、眠っている平太郎や緑丸らに我が身の上を語り、別れを告げた。

柳の木は新宮の浜まで運ばれることになった。ところが、平太郎の家の前まで来たとき、動きが止まってしまう。大勢の人がどんなに力一杯、押しても引いても、柳 の木は全く動かない。
そのとき、緑丸を連れた平太郎がやってきて、お柳の次第を役人に打ち明ける。

平太郎は、緑丸に音度を取らせて、自分達に木を引かせてもらえるように申し出た。緑丸を柳の木にまたがせ、音頭を取らせて引くと、今までビクともしなかった柳の木は緑丸を乗せて滑るように進んだ。
こうして、平太郎・緑丸の親子の手により、柳の木は無事に運ばれ、三十三間堂も立派に完成したのであった。

木にも命があるということを訴えている物語のように思いました。こんな物語を頭の片隅に置いて三十三間堂を参拝すると、感慨深いものがあるでしょうね。

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よく見ると、足元に蝶がとまっていました。何蝶なんでしょうね。

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